ベトナムの竹琴

ベトナムでお土産として売ってるらしいです。
ヤフオクで800円でした。
竹でできている木琴→竹琴。正式名称不明。
コロコロと乾いたいい音がします。
実用的ではないですが、なかなか楽しい楽器です。
音盤を外し、裏から見たところ。
アバウトなチューニングがしてあります。
さらに拡大すると・・・
HDEGAH・・・とアルファベットが書いて
あります。
ドレミで読むと、「シレミソラシ」です。
これはペンタトニックと呼ばれる音階で、
半音下げればピアノの黒鍵と同じ音になります。
これをてきとうに弾くと中国的な雰囲気の
メロディーを簡単に作ることができます。
音階も面白いのですが、足も面白かった。
最初は全部バラバラに入っていて、
組み立てるための説明書などは一切ありません。
ぱっと見た感じ、
細い竹をてきとうに削っただけに見えます。
しかし、よく見ると、それぞれに違う数の
点が書いてありました。
一番太い竹には穴がたくさん空いていて、
そこにも同じ点が書いてあります。
それをお互いにあわせると・・・
だんだん形ができてきて、
足の完成です!
音盤をとめているタコ糸を足に引っ掛け、
出来上がり。とてもシンプルですが、
なかなかしっかりしています。
タコ糸は音盤が最も振動する位置で固定され、
楽器としても理にかなった構造をしています。
安物の楽器ですが、長い年月にわたり培われた
知恵の結晶のようにも思えます。
この楽器がお気に入りの理由です。


知らなかったわけではないんだけど、実はこの楽器、プロ奏者がいます。
トゥルンと呼ばれるベトナムの民族楽器です。
本物はもっと大きくて、音盤がたくさんつながったものが何列か組み合わせてあります。
CDを見つけたので、買ってしまいました。
‘ベトナムの民族音楽―音色変幻’
ベトナムの様々な民族楽器を使った曲が入っており、
7曲目の「タイグェンに帰る」という曲が、
トゥルンのアンサンブルになっています。

音はさすがにお土産とは全く違い、
マリンバを、共鳴管を外して叩いたような音。
音自体は豊かなのですが、あまり伸びません。
かなり大きい竹を使っているらしく、
音域は一般的なマリンバと同じくらいです。
音階はやはりペンタトニックを使っています。
旋法のバリエーションがたくさんあるらしいです。
もっといろんな曲を聴きたかったのですが、
トゥルンの曲は1曲のみでした。
ハノイ音大の先生の演奏ということもあるのか、
ちょっと硬い曲だった(笑)
こんどは図書館などでも調べてみようと思います。





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